【書評】國武大紀『「聞く力」こそが最強の武器である』

おもしろい本

コミュニケーションにおいて、最も大切なことはなんでしょうか?

「面白い話ができない」、「上手く会話ができない」という悩みを持っている人は少なくないでしょう。

友人との何気ない会話、仕事先での営業トーク、気になる異性へのアプローチ。

コミュニケーションとしての会話には、今多くの人が悩み、解決策を求めています。

しかし、こうした人たちは、実は根本的に勘違いをしている可能性があります。

コミュニケーションに悩む人たちが気にしているのは、「何を話すか」ということですが、最も大切なことは「どう聞くか」であるのです。

自分から特別なことを話さなくても良い、必要なのは「聞く力」である。

そう言い切る本書『「聞く力」こそが最強の武器である』と一緒に、「聞く力」を見ていきましょう。

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話を聞ける、それだけで結果が変わる

仕事でも人間関係でも、相手の「話を聞ける」、それだけで結果が変わる。

本書の著者「國武大紀」氏は言っています。

國武氏は、世界各国で300件超の人材育成、組織改革を行った組織心理学のプロフェッショナル。

本書はそんな彼が、培ってきた「聞く力」を、実際のエピソードを交えながら紹介するという一冊です。

コミュニケーション能力のある人材の需要が高まっている

近年、書店のビジネス書コーナーに足を運ぶと、「会話術」「雑談力」「コミュニケーション」といったキーワードの本がたくさん並んでいることが分かります。

書店に並ぶ本のテーマの傾向は、そのまま社会が求めているものを表しているので、今コミュニケーション能力を求めているビジネスマンが増えていることは自明です。

では、なぜ多くのビジネスマンがコミュニケーション能力を求めているのでしょうか?

その一つの理由は、会社組織の在り方の根本的な変化です。

ここ10年の間に、終身雇用制・年功賃金という戦後から続く企業システムが徐々に崩壊し始めました。

それに伴って最も変化したのは、働く側の人間が「いつでも会社を選ぶようになったこと」「厳格な上下関係の限界」です。

現代の若者の間では、一つの会社に依存する必要がないという社会の雰囲気の中で、「会社を辞める」という選択肢が一般化しています。

また、厳しい上下関係は、実力主義の評価の下では機能しにくく、時にはパワハラとして叱責されるようになりました。

こうして戦後からずっと続いてきた企業システムは、限界に達したのです。

社員がいつ辞めるかわからない、今までの上下関係が機能しない、そんな中で企業の存続のために必要になったのが、この「聞く力」なのではないでしょうか。

自己理解、相手理解、そして相互理解

本書の実践の中で、最も重視されているのが、この「自己理解、相手理解、そして相互理解」です。

小手先のテクニックに頼ったコミュニケーションではなく、最も本質的なところに立ち返ってハックする、そのための三原則です。

まずは自己理解をすること。

自分を理解しなければ、他人と上手にかかわることはできません。

具体的には、「自分が何を大切にしているのか」を自分に問うことです。

自分は何を大切にしているのだろう、何を大切にしたいのだろう。

家族との時間、仕事の成功、仲の良い友人、趣味の時間、自己実現などなど。

大きなこと、小さなこと、さまざまあります。

その中で自分が大切にしたいことが明確になれば、おのずとやらなくて良いことが見えてくるでしょう。

また、自分が大切にしたいことは、そのままあなたの個性になります。

個性がはっきりしていれば、相手にも理解されやすくなるでしょう。

次に相手を理解すること。

これは自分理解のときと全く同じ作業です。

会話をしながら、相手が大切にしていることは何だろうか、と考えるのです。

会話だけでなく、普段のふるまいや仕事のやり方からも、相手が大切にしていることが見えてくるかもしれません。

その人が大切にしていることが分かれば、最後に相互理解へと進むことができます。

自分のことを伝え、理解してもらう。

相手のことを理解する。

その相互理解によって、良好なコミュニケーションが築けるのです。

相手の言葉を繰り返すだけでもいい

最後に、「聞く力」を磨くための具体的な実践を一つご紹介しましょう。

本書では、話を聞くには「相手の言葉を繰り返すだけでもいい」とされています。

例えば、

「このランチおいしいよね!」

「うん! おいしいよね!」

これだけで良いというのです。

ここに見られるロジックは「共感」です。

人は誰しも「共感されたい」という欲求を持っています。

そこで相手の意見に共感するだけで、自然と会話が続いていくというのです。

私たちは無意識にやっていることかもしれませんが、これを意識的に使いこなせるようになることで、「聞く力」が飛躍的に向上します。

まとめ

本書では、「聞く力」とその具体的な実践について、もっと詳しく紹介されています。

やはり売れているだけあって、それぞれの実践とエピソードの説得力が強烈だな、という感想を持ちました。

本書を読むことで、「何を話すか」から「どう聞くか」への根本的な意識の変化が起これば良いですね。

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